橘芳 本との交友

読んだ本の整理を兼ねた本との交友録です。

2023-01-01から1年間の記事一覧

忙しい日々の友たち

気づけば師走になってしまいました。 先週書類に日付を書くときに「11月」と書いていたくらい日付感覚がもうわかりません。 旅行から帰ったあとずっと仕事が忙しく、「過労死」という言葉が頭をよぎりました。 忙しくなりすぎると精神の骨組み(あるのかどう…

旅の友たち

旅先にいます。 一人での異国、また乗り継ぎに長時間かかるので、旅の友を連れてきました。 が、滞在先ではいろいろな人に会って本を読む時間などなく、往路は前日の仕事の疲れによる頭痛で読めなくて、やっと今からです。 4年ぶりの海外で、入国審査にへど…

宮部みゆき『名もなき毒』

職場に自己愛性パーソナリティ障害とみられる人がいます。 最初は「性格が悪い人だな」と思っていたのですが、つい先日「言動が異常だな」と感じて調べてみたら全ての特徴が当てはまり、今まで心の中で「どうしてなのでしょう」と不思議に思っていた数々の疑…

中川一政『我思古人』

以前、たまたま中川一政美術館へ行きました。絵や書を見てまわって難しいことを抜きにして「いいなぁ」と出会いを嬉しく思いました。 詩人の随筆は面白い。では、絵描きはどうかしら、と図書館で探してみました。 本書があったので、ぱらぱらと拾い読みをし…

トミー・デ・パオラ『まほうつかいのノナばあさん とびだししかけえほん』

大切な友人が出産したので、お祝いに本書をプレゼントしました。 赤ちゃんにはまだ早いので、まずは友人にこの本を見て、楽しい気持ちになってほしいなと思い贈りました。 とても丁寧に作られていて、想像以上にとびだしてくるので、何度開いても楽しいので…

久坂部羊『老乱』

約一年ぶりに読みました。 昨年の今頃は、病院で看護助手というポジションで介護の仕事をしていました。 コロナ禍のあおりを受けて仕事を失い、かつ地方に引っ越したこともあり、当時、仕事が見つかりませんでした。介護の求人が本当にたくさんあったこと、…

トルストイ民話集『イワンのばか』他八篇

前回の友人『読書からはじまる』の中に書いてあったトルストイ『イワンのばか』(岩波文庫)が今回の友人です。 『読書からはじまる』には本書の8つの話のうちの「鶏の卵ほどの穀物」がとりあげられていました。 民話なので読みやすく、どの話も面白いです。 …

長田弘『読書からはじまる』再読

新年が明けましたが、あまり休めないまま早々と仕事が始まったため、実感なく毎日が過ぎています。休日の今朝久しぶりにコジュケイの鳴き声を聞いて「あれ今何月?」と混乱しました。 コジュケイといえば、以前NHKラジオ「ひるのいこい」を聴いていたときア…