橘芳 本との交友

読んだ本の整理を兼ねた本との交友録です。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

エラリー・クイーン『オランダ靴の秘密』

数あるクイーン作品のなかで、なぜこれを挙げたのかというと、初めて犯人をあてた話だからだ。 「国名シリーズ」と言われるらしい順番で言うと3作目。嬉しくて解決編では思わず声を上げてしまった。 1作目は推理する気もなくさっさと解決編を読んでしまい…

吉屋信子『あの道この道』

執筆時、昭和初期。当時の少女たちが夢中で読んだという本書。 私が読もうと思ったきっかけは、田辺聖子さんのエッセイ『一生、女の子』で、吉屋信子さんの本が子どもの頃から大好きだと書かれていたからだ。 そうと決まれば先駆けて、内田静枝(編集)、弥生…

石井桃子『幻の朱い実』

編集者、作家であり、また数々の絵本、児童文学の翻訳をされ、戦後東北で農業や酪農もされ、子どもの図書館をつくり、エッセイもたくさん書かれた…等々、言わずと知れた石井桃子さん。 名前を知らなくても、子どもの頃に絵本を介してふれあっていた方も多い…

長田弘『読書からはじまる』

本を読むことが好きなので、題名に「読書」とつけられている本を見かける度に手に取っている。 図書館で偶然、本書を目にして読んでみて、出会えたことに感謝した。 とても易しい言葉で書かれているのに、なんと重厚な内容なのだろうと驚いた。 読書について…